腰・背中の痛み

腰・背中の痛みについて

腰・背中の痛みは、原因や病期により症状と治療は異なります。放置すると慢性化やしびれ、歩行障害につながることがあり、早めの受診をおすすめします。

当院では診察と画像検査で原因を見極め、物理療法や運動療法、薬物療法を適切に組み合わせて、痛みの軽減と機能回復を目指します。

代表的な疾患

  • 腰椎椎間板ヘルニア
  • 腰部脊柱管狭窄症
  • 腰椎分離症・腰椎すべり症
  • 筋筋膜性腰痛症
  • 圧迫(椎体)骨折
  • 変性側弯症
  • 特発性側弯症

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアは、腰椎の間にある椎間板(クッションの役割を果たす軟骨組織)が加齢や負荷によって変性し、中の髄核が外に飛び出すことで神経を圧迫する疾患です。若年~中年層に多く発症し、重い物を持ち上げる、急な前屈やひねり動作、長時間の座位姿勢などが引き金になることがあります。特にL4/L5やL5/S1の椎間で発生することが多いです。

主な症状

  • 腰の痛み(急性または慢性)
  • 坐骨神経痛(お尻から太もも、ふくらはぎ、足にかけての放散痛)
  • 足のしびれや筋力低下
  • 重症例では、膀胱直腸障害(排尿や排便の異常)が生じることも

腰部脊柱管狭窄症

腰部脊柱管狭窄症は、脊柱管(脊髄や神経が通るトンネル状の構造)が狭くなり、神経が圧迫される疾患です。加齢に伴う骨や椎間板、靭帯の変性が主な原因で、50歳以上の高齢者に多く見られます。特に、椎間板の膨隆や黄色靭帯の肥厚、骨棘(骨のトゲ)の形成が神経の圧迫を引き起こします。

主な症状

  • 腰の痛み
  • 下肢のしびれや痛み(特に歩行時に悪化)
  • 間欠性跛行(歩行中に足の痛みやしびれが強くなり、休むと改善する)
  • 重症例では、排尿や排便の障害が生じることも

腰椎分離症・腰椎すべり症

腰椎分離症は、腰椎の椎弓という部分が疲労骨折を起こして分離する疾患です。成長期にスポーツ(特に野球や体操など)をしている子どもや青少年に多く発生します。一方、腰椎すべり症は、分離した椎骨や加齢による椎間板の変性によって、椎骨が前後にずれる状態を指します。分離症は若年層に多く、すべり症は中高年に多く見られます。

主な症状

  • 腰の痛み(特に動作時に強くなる)
  • 下肢のしびれや痛み
  • 長時間の立位や歩行で症状が悪化する
  • すべり症では、神経圧迫による間欠性跛行が見られることも

筋筋膜性腰痛症

筋筋膜性腰痛症は、腰部の筋肉や筋膜に過度な負担がかかることで炎症や筋肉の緊張が生じ、腰痛を引き起こす疾患です。急な動作や不良姿勢、過度の運動、筋力の低下、ストレスなどが原因となります。急性腰痛(ぎっくり腰)の一因となることもあり、慢性腰痛として長引く場合もあります。

主な症状

  • 腰の局所的な痛み
  • 腰を動かしたときに痛みが増す(特に前屈や捻り動作)
  • 痛みが慢性化することもある

圧迫(椎体)骨折

圧迫(椎体)骨折は、背骨(胸椎や腰椎)が外力によってつぶれるように変形する骨折です。骨粗しょう症のある高齢者に多く見られ、転倒や軽微な外傷、あるいは日常生活でのわずかな動作(くしゃみ、物を持ち上げるなど)でも発症することがあります。骨粗鬆症を背景とする場合、骨折が複数箇所で生じることもあり、円背(猫背)や身長の低下が進行します。

主な症状

  • 背中や腰の激しい痛み(急性期)
  • 痛みのために立ち上がる、歩くといった動作が困難になる
  • 症状が進行すると、背中が丸くなる(円背)や身長が低下する
  • 場合によっては下肢痛、麻痺等神経由来の症状が出る

変性側弯症

変性側弯症とは、加齢によって背骨がゆがんだり、傾いて曲がってしまう状態です。特に腰のあたりの背骨(腰椎)に多く起こり、背骨が左右にカーブしてくるのが特徴です。若いころにはなかった側弯(背骨の曲がり)が、中高年になってから現れるのが特徴です。

主な症状

  • 腰や背中の痛み(立っているとつらい、動くと悪化)
  • 姿勢の傾き(体が左右に曲がる・前に丸くなる)
  • 足のしびれ・痛み・だるさ(神経が圧迫されるため)
  • 歩くと足がつらくなる(間欠性跛行)
  • 身長が縮む、見た目のゆがみが気になる

特発性側弯症

背骨が左右にゆがんでしまう病気です。横から見ると自然なS字カーブがある背骨が、正面から見ると左右に曲がっている状態をいいます。多くは10歳前後〜思春期にかけて見つかり、特に女の子に多いのが特徴です。ほとんどの場合、はっきりした原因はわかっておらず、「特発性側弯症(とくはつせい そくわんしょう)」と呼ばれます。

特発性側弯症のうち、
10歳未満で発症する場合 → 「若年性側弯症」
10歳以降〜思春期に発症する場合 → 「思春期特発性側弯症」
と呼び方が分かれますが、症状や治療は似ています。

主な症状

見た目の特徴

  • 肩の高さが左右で違う
  • 肋骨(ろっこつ)が片方だけ出っ張って見える
  • 腰のくびれ方が左右で違う
  • 身体が片方に傾いて見える

進行すると

  • 背中や腰の痛み
  • 疲れやすい
  • 重症例ではまれに肺や内臓が圧迫されることも
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